SPES(エスピーイーズ)って何?今どきVDSL?大東建託の物件に導入された無料Wi-Fiについてレビューしてみた

2021年8月29日

前回、車でもWi-Fi使いたいけど通信費は節約したいと色々やった結果、たまたま住んでいるアパートに無料Wi-Fiが導入される事になったと書きました。

そして、無事に無料Wi-Fiが導入されたので、レビューしていきたいと思います。

無料Wi-Fiって、どんなサービスなの?

前回も書いたとおり、急遽入ってきたチラシに書いてあった無料Wi-Fi。

最初に入っていた、無料Wi-Fi提供開始のお知らせ

しかしこのチラシには、詳細はあまり書いてありません。と言う事でGoogleさんに聞いてみたところ、出てきたのが次のブログ。

どうやら、壁埋め込み型のWi-Fiアクセスポイントが導入されている物件があるみたいです。

大東建託の壁埋め込み型Wi-Fiルーター(※インターネット無料の大東建託物件に住んでみたより引用)

確かにこれなら、邪魔にもならないし有線も1回線繋げられるようになっているので、そこから手持ちのWi-Fiルーターを繋げても良い。

これならいいなーと思いましたが、気になるのが埋め込み型という点。つまり、部屋での工事(=立ち会い)が必要になる訳です。立ち会いといっても、立ち会えるのは土日ぐらいだしなぁ。これは工事が遅くなるかもなぁ。

なんて思っていると、それからしばらくすると、もう一枚のお知らせが入っていました。

このお知らせによると、新たに導入されるのはVDSLタイプの回線らしいです。

なるほど。VDSLなら部屋にある電話回線に繋げればいいので、部屋での工事も必要ないのか。とはいえ、今どきVDSLってどうなの?という疑問は拭えませんでした。

VDSLって、大学自体に住んでいたアパートに光回線を引いていたときに使っていました。まああの当時は通信速度が最大100Mbps程度の契約の時代だったので、理論値で最大100Mbpsしか出ないVDSLでも問題は無い訳です。

とはいえ、今は直接光引き込みタイプで1Gbpsが理論値の時代。何なら、首都圏では10Gbpsのサービスも始まっているというのに、果たしてVDSLってどうなんだろう?しかし、無料だし文句は言えない。

そんなモヤモヤがある中、いよいよ住んでいるアパートに無料Wi-Fiが開通しました。

何この機械?

仕事から帰ってくると、ポストにAmazonらしき小包が入っていました。

ポストに入っていた小包

最近Amazonで買い物してないけどなー?と思ってよく見ると、どうやらこれが無料Wi-Fiの機械みたいです。すげー!ポストに入ってくるのかよ!ポストに入っていたのは、無料Wi-Fiの機械とそのホルダー、そして開通のお知らせ。

無料Wi-Fiルーターと電話線
SPESルーター用ホルダー
無料Wi-Fi提供開始のお知らせ

付属の説明書の表紙にはSPES(Single-Pair Ethernet Service、エスピーイーズと読むらしい)と書いてあります。どうやら、ギガプライズという会社が提供しているサービスのようです。

付属の説明書を読んでみると、どうやらこの黒い箱がVDSL宅内装置とWi-Fi親機を兼ねているみたいです。

SPESマニュアル(表紙)
SPESマニュアルその1
SPESマニュアルその2

こんな小さい機械でその2台を兼ねるとは、すごい時代になりました。

そしてこの装置、何よりビックリしたのがACアダプタ等の外部電源が無いのです。どうやら、電話線から電源をとって作動するみたいです。画期的過ぎじゃ無いですか?見たこと無いですよ。

そんな斬新すぎる機械の使い方は、基本的に部屋のモジュラージャックに電話線を接続するだけ。あとは本体に書かれているSSIDとパスワードをスマホやパソコン等に入力すれば、Wi-Fiが使えます。

SPESルーターを設置

ただし、謎なのが電話線が2種類付属していること。説明書にも、まず白色の電話線で接続し、使えなかったらグレー色のケーブルに変えてみてと書いてあります。

自分の部屋も、最初に指定されている白色では接続できず、グレー色のケーブルに変えたら接続できました。この2種類は何の違いがあるのかイマイチわかりません。(誰か知ってる人いたら教えてください)

致命的な電波の弱さ

早速繋げてみてわかったのが、致命的に電波が弱すぎる。3~4m離れている隣の部屋に移動しただけで、電波が切れることが判明しました。これは致命的すぎて使い物にならない。

解決策として、もともと使っていたWi-Fiルーターを中継機モードで使う事にしました。SPESルーターとWi-Fiルーターを中継機モードで接続し、パソコンやスマホは全て中継機に接続することに。

これなら、SPESルーターの弱い電波を補えます。この時、SPESルーターと中継機のSSIDを別のものにして、パソコンやスマホには中継機のSSIDを設定してあげることがおすすめです。こうすることにより、電波の弱いSPESルーターに繋がることを阻止できます。

そして中継機モードに設定したWi-Fiルーターには有線LANポートがあるため、有線でした接続できない機器等はこちらに繋げます。我が家の場合、こんな感じです。

SPESを導入した後の、自宅ネットワーク簡易図

こんな感じで、パソコンやスマホは中継機のSSID(上の図で言う、EFGHというSSID)に接続してあげます。これで、SPESの弱点を補った完璧な環境を構築できます。

SPESの速度はどうなの?

では肝心のSPESの通信速度ですが、思ったより快適です。朝から夜まで定期的にスピードテストを実施していますが、どの時間帯でも70Mbpsぐらいは普通に出ます。

土曜日22時のスピードテスト(パソコン)
土曜日22時のスピードテスト(iPhone)

VDSLの理論値が100Mbpsですから、理論値の7割出ていれば十分ですね。実際この回線でプライムビデオやYouTubeを観たりしていますが、ほとんど困ることはありません。たまーに、読み込みが遅いかな?という時があるぐらいです。

また、SPESはOCNバーチャルコネクトというIPoE接続サービスを使っているので、回線が混雑する事無く快適です。

SPESのプロバイダ情報(確認君+で確認)

自分で契約していた1Gbps契約の光回線よりは速度は劣るものの、無料なのを考えたら十分に満足できるサービスです。

ホルダーを壁に設置するときの注意点

ちなみに、このルーターは壁に固定するように説明書に記載があります。

マニュアルに載っている、ホルダーの設置方法

その際、モジュラージャック(電話線の差込口)からルーター本体まで30cm話すように記載がありますが、30cm話すと電話線が差せないので注意してください。

30cmより短くしないと設置できない

壁にビス留めするように記載がありますが、自分は怖くて壁紙に貼って剥がせる両面テープで貼っていたので助かりました。(今も両面テープで固定したままです)

無料で快適インターネット環境。中継機だけはお忘れ無く

ということで、開通から1ヶ月以上経ちますが快適に使っています。これからSPESが導入される物件に住む予定の方は、くれぐれも中継機の用意をお忘れなく。